打ちつける波とともに
白い足を洗われる
ヒラヒラとレースのように
いずれそれは泡に消え
跡形もなく私の痕跡が消える
いつかクジラが呑み込んでくれるかな
今となってはクジラも
私のことを忘れてしまったかも知れないね
いつかお前が唄うとき
呑み込んだ私の気泡を空中高く
飛ばしておくれ
わたしは還りたいのだよ
海に抱かれ
空へ舞い上がり
私は繰り返すだろうけれど
海とわたしの
私とおまえだけの時間のなかで
再生が訪れる
かつて私は丹色に棲むもの
私は薄く頬を飾り
空へ舞い上がる
その時だけ
私は再生する
おまえは丹の息吹を飛ばして
全てを癒やすものとなる
飛沫は光にとけて降りそそぐ
みているもの全てに降りそそぐ
感じるもの全てに降りそそぐ
降りそそげ
降りそそげ
大地に満ちよ
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