強情な仏様も

先日のお祓いでね。

依頼時は誰も現場に来ないけれど
大丈夫か聞かれた。
私は大丈夫だけれど。
仏様が可愛そう。

それでもご遺族の方も恐いと言って
来れないのも分かる気持ちなので
仕方ないと思い
次の日の準備をしていると
再度電話があり
実のお姉さんと従兄弟さんと出席しますと
連絡がありました。

その瞬間、仏様が泣いて喜ばれる。
私はそれが一番嬉しくて泣きました。
勝手なことをしたけれど
見送りなく逝ったのだもの。
最後もまた独りでは仏様可哀想。

当日は出席すると言ったものの
それでもアパートのなかには
入りたくないようでしたが
仏様は恐くない事を説明して
式を執り行いました。

途中
本人は私の横に来たり
玄関で涼んだりしていたけれど
「お前たちがな!
成仏なんて出来るのかと
思っているだろう?だけどな!
そう思っているなら
意地でも成仏してやるわ。」

と少々、天の邪鬼的な言い方をしているよと
伝えると「○○らしいわ」
と言っていました。

神様が連れに来られるまで
本人は生きていた頃の性分のまま
鼻をフンとならすような
強がりの人であったけれど
イザお迎えが来るととたんに
今までの反省のない態度を
みんなに詫び始めました。

心から本当にすまなかったと
涙を流して謝ってきました。

相談したくても性格上出来なくて
すまなかったと泣いて
お姉さんに謝りました。

出席してくれた従兄弟さんや友人の方々に
それぞれ思いを告げて
無事に供養が終わりました。

3日のうちにみんなに挨拶に行くから
信じてなく
ても分かるようになっているので
心配せずに居て下さいと伝えて
片づけも終わる頃。
友人の方の一人が
今、僕の左に来て
僕の腕をひっぱたよ
そう言うのです。

そうね。最後の挨拶に行くって
言っているのに信じないから
信じるようにしたんだよ。

そうした一幕でした。

この仏様。
とっても意地っ張りで勝ち気で
天の邪鬼で
友人の一人が懐疑的なので
一番に分かって貰おうとしたのですね。

今日は本当に供養をして貰って良かったと
ご家族の方も喜んで喜んで
帰られました。

良かったね。
優しいお姉さんで。
優しい従兄弟さんで。
良かったね。
優しいお友だちがいて。

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